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統合失調症と思念体

Schizophrenia and thoughtform

統合失調症と思念体の違い

思念体は空想や妄想の延長線であるため、しばしば統合失調症の妄想と関連付けられます。
しかし、思念体における「妄想」は精神医学的な「妄想」とは全く異なるものです。

第一に、統合失調症の妄想では被害的なものが多いです。例えばすれ違う人が自分の悪口を言っている、家に盗聴器が仕掛けられている、考えている事が黙っていても周りに知られているなどです。
誇大妄想や血統妄想など一部例外もありますが、統合失調症の妄想は俗に想像される「妄想」よりもずっと重度なものです。どれくらいなのかというと、他人がいくら説得しようとしてもそれが事実であるという考えを変えられないくらいです。それは言葉の解釈の誤りによって起きる誤解ではなく、論理的には説明できない感覚的な確信なのです。

また、統合失調症の妄想は中二病とも異なります。
例えば「自分は神に選ばれし者だ」と発言している人がいた場合、ほとんどは問題がないものだと思います。そう言う人は、だいたいはそういう空想に浸りたいだけであり、本気でそうであるとは信じていません。
思念体の場合も、たとえ思念体が存在すると信じていても現実の人間と思念体の区別はつくでしょう。
その「現実と区別がつく」という時点で統合失調症の妄想とは異なります。

補足 ドーパミンについて

統合失調症はドーパミンが過剰に放出されることにより幻覚や妄想が起きると言われています。

ドーパミンはどんな時に放出されるのかというと、簡単に言えばひらめいた時です。
ある時突然「あぁ、そうか!」と疑問が解決することがあります。そのことを『アハ体験』と言うのですが、アハ体験が起きた時にはドーパミンが放出されます。
この事から、脳でドーパミンが放出されている時には「そうか!」と確信を得ている状態になります。

この「そうか!」は論理的に考えて導き出した答えとは異なり、「なぜか分からないけどそうに違いない」というものです。そのため本人は正しいと確信しているものの、実際には間違っている事もあります。
そういう時、健常な人であれば矛盾点を突かれればそれが間違いであることが分かります。しかし、統合失調症の人の場合は過剰にドーパミンが放出されている、つまり脳は常に「あぁ、そうか!」の状態になっているので論理的にじっくり考える余裕が無いのです。