思念体の原型となるキャラクターや人物がいる場合は外見や性格などが既に決まっているため、目標は「キャラクターから思念体にする」ということになります。
キャラクターが思念体化したと判断する要素の一つは「生きていると感じられるか」です。
何をもって「生きていると感じられる」のかの判断基準は非常に難しいですが、思念体が存在すると信じられた瞬間からキャラクターではなく思念体という扱いになると思います。
これは、現実に存在していると言い切れないものはなかなか信じられないという人には難しいことと言えます。
キャラクターの思念体化に成功しやすい人の特徴として『空想傾向』というものがあります。空想傾向が強い人は想像の世界に没頭するのがとても得意です。
自分にそのような傾向が無いからと言って諦めるのは早いです。
あなたがその人物を「キャラクター」ではなく「思念体」としたいという思いがあるのなら、それは大きなモチベーションになります。「好きこそものの上手なれ」と言いますし、前向きな気持ちで作ろうと心がければ苦手意識を持つよりもずっとうまくいきます。
「なぜキャラクターではなく思念体にする必要があるのか?」という目的をはっきりさせれば、あとはその目的を常に意識すれば比較的早くその人物が独立した意思を持ち始めます。
…と言っても、信じるだけでは結果はついてきません。
「思念体の存在を信じる」という内面での努力に加え、行動面での努力もする必要があります。
それではどのような行動面の努力をすれば良いのかを説明していきます。
思念体が独立した意思を持つために必要なことは、「このような状況でこの人物はどのような行動を取るか?」という予測です。
そのためには性格傾向を分析する必要があります。
難しく考える必要はありません。何が好きで何が嫌いなのか、それがはっきりしてくれば性格をつかむことができます。
例えばパーティーと読書のどちらが好きであるかで普段出かけがちな場所が決まるように、好き嫌いから行動を予測していく手段が効果的です。
好き嫌いが決まっていないのなら決めるのも一つの手です。
「人の性格は複雑である」など難しいことを考えずに、まずは思念体の行動をパターン化させてみましょう。「ありがとう」には「どういたしまして」の一言しか返さないというようなとても単純な会話で構いません。口調を変えるなどで個性を付けると性格がはっきりしやすいのでおすすめです。
まずは慣れることが重要です。
このような言葉のキャッチボールを、なりきりbotと会話するような気持ちでやってみて下さい。
この時意識してほしいのは自分自身が思念体として振る舞うわけでなく、思念体が自分の外にいるというイメージです。難しい場合、その人物の画像を見ながら一人二役をすることをおすすめします。
脳内会話の他にも、アカウントを作る、交換日記をやるなど様々な方法があるので色々試してみて自分に合う方法を見つけましょう。
思念体とコミュニケーションを取る時に、同時に存在感を感じられるように練習します。
具体的には「見る練習」と「声を聞く練習」です。
忘れてはいけないのは、思念体に関しての説明の中での「見える」や「聞こえる」は視覚として見えることや聴覚として聞こえることとは全くの別物だということです。あくまでも「見えるような想像ができる」「聞こえるような想像ができる」という話です。
もし実際に幻視として見えたり幻聴として聞こえたりするようであれば、それは思念体ではなく病気あるいはその前兆である可能性が高いので練習をやめて病院へ行きましょう。
思念体を見るために最も効果的な練習方法はその姿を目に焼き付ける方法です。
はじめから少しずつ外見を思い出して現実世界に描いていくという方法をする人がいますが、この方法はたいへん難しいためおすすめしません。
想像しやすくするために必要なのは、「想像する内容を少なくする」ということです。簡単にできる少しの想像から慣らしていきます。
具体的には、思念体の等身大バネルが最も効果的です。等身大の抱きまくらも効果があります。
効果が大きい順に、「(等身大の)人形やぬいぐるみ>抱きまくら>パネル」となります。
はじめから見えない環境で想像するのではなく、できればそのような “思念体の姿が物理的に見える” 環境を用意した方がスムーズに進むのですが、できない場合は合成写真を使いましょう。
部屋や普段通る道などの写真を撮って、それに思念体の画像を身長を意識しつつ組み合わせて合成写真を作ります。場所や角度などは、なるべくたくさんのバリエーションがあると良いです。
普段からその合成写真を見る習慣をつけておけば、見慣れてきた頃には写真でない現実の景色を見た際に「何か足りないもの」として自然と思念体を想像できるようになります。
極端な話ですが、足りないものを無意識に補う「カニッツァの三角形」や単語のはじめと終わり以外の文字が入れ替わっていても文章を読める「タイポグリセミア」のように、人の脳には無意識のうちに見慣れたものへと置き換える性質があります。
これを利用して思念体がいる景色を「当たり前の光景」として受け入れられるようになれば想像が簡単にできるようになります。
考え事をしている時、考えている内容が声として頭の中で再生されているように感じませんか?
それと同じような原理です。
ただ、それをその人物の声として聞けるか?と聞かれれば難しいと思います。
その脳内で再生される声のままで良い場合は練習を行う必要はありませんが、声をカスタマイズしたい場合は練習を行う必要があります。
練習方法についてですが、とにかく思念体の声に近い音声をひたすら聞いて体に染み込ませましょう。
キャラクターなら声優の声、アイドルなら本人の声をひたすら聞き続けるのが最も効果的です。
しかし創作キャラや漫画のキャラクターなどどのような声か分からないキャラクターを原型としている場合もあると思います。
このような場合は自分で声を作るよりは声優事務所のサンプルボイスが聞けるサイトなどを見て近い声を探していった方が簡単です。私の場合はオリキャラを思念体化しましたが、その際最も声のイメージが近いハーマ○オニーの声をひたすら聞き続けてエレンちゃんの喋る姿を想像していました。
喋る姿を想像する際、モデルとなる声を聞きながら行うのが効果的です。
聞きながら…と言っても、声を二重に被せるように想像するのではなく、その声を聞いた直後に想像を行います。音声を止めた後でもその声が残っているように感じるのなら良い調子です。
何も聞こえない場で声を想像するのは難しいことです。その声が聴覚として聞こえる環境を用意して想像をすることをおすすめします。